彩り

歌詞

ただ目の前に並べられた仕事を手際よくこなしてく

コーヒーを相棒にして

いいさ 誰が褒めるでもないけど

小さなプライドをこの胸に 勲章みたいに付けて

僕のした単純作業が この世界を回り回って

まだ出会ったこともない人の笑い声を作ってゆく

そんな些細な生き甲斐が 日常に彩りを加える

モノクロの僕の毎日に 少ないけど 赤 黄色 緑


今 社会とか世界のどこかで起きる大きな出来事を

取り上げて議論して

少し自分が高尚な人種になれた気がして

夜が明けて また小さな庶民

憧れにはほど遠くって 手を伸ばしても届かなくて

カタログは付箋したまんま ゴミ箱へと捨てるのがオチ

そして些細な生き甲斐は 時に馬鹿馬鹿しく思える

あわてて僕は彩を探す

にじんでいても 金 銀 紫


ただいま

おかえり

なんてことのない作業が この世界を回り回って

何処の誰かも知らない人の笑い声を作ってゆく

そんな些細な生き甲斐が 日常に彩りを加える

モノクロの僕の毎日に 増やしていく 水色 オレンジ

なんてことのない作業が 回り回り回り回って

今 僕の目の前の人の笑い顔を作ってゆく

そんな確かな生き甲斐は 日常に彩りを加える

モノクロの僕の毎日に 頬が染まる 温かなピンク

増やしていく きれいな彩り

歌詞解釈

・1番の最後の「赤 黄色 緑」は色の三原色であり、単純作業によって「基本」が生活に取り入れられたことを表し、2番の最後の「金 銀 紫」は自分が高尚な人間であることを周囲にアピールするために焦って探し出したために「滲んでいる」のだと考えられる。そして、「水色 オレンジ」は単色(単純な色)ではなく色を混ぜることで完成するため、自分が他者とつながっている(その人の笑い声を作っている)ことを表す。最後に、「暖かなピンク」だが自分が頬を赤らめられるほどにまで成長したことを表し、成長しきった自分を第三者からの視点で見ている。以上から我々が単純作業をしてだんだんと成長していく様を表していると考えられる。

・また、「彩り」を日常に隠れているちょっとした幸せや、喜びを表していると考えることもできる。目の前に広がっている単純作業をこなすことに集中しすぎて幸せ(誰かを笑顔にしていること)を見逃してしまっている。だから我々は、その作業をすることに生き甲斐を感じ「彩り」を感じなければならないと桜井和寿氏に言われている気がする。

・1番の初めの「ただ」と2番の初めの「今」で「ただいま」となっているようなユーモアも混ぜるという桜井氏ならではのことも行われている。

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